中国の“神薬”片仔癀の価格がさらに上昇、上げ幅は過去4年最大
原材料価格の高騰。2020年から天然麝香(じゃこう)や天然牛黄(ごおう)など、原材料となるものの価格が上昇しました。
漳州片仔癀薬業は5日の値上げ発表の際に、主な理由を主たる原料と人件費の上昇によるとした。片仔癀の主たる原料には麝香(じゃこう)、牛黄(ごおう)、蛇胆、三七などで、うち麝香と蛇胆は厳格な国の関連規則に基づいて調達せねばならない。中国では2016年時点で、天然麝香の使用権を有する企業はわずか14社になり、漳州片仔癀薬業はその1社だった。片仔癀の原料コスト中、天然麝香と牛黄が最も多くを占めており、両者を合わせると原料コストの90%に達するという。
中国伝統薬の情報を扱う康美中薬網によると、天然牛黄の価格は上昇を続けており、現在の市場価格は21年初頭の約2倍の1グラム当たり800元(約1万5600円)/グラムに達した。天然麝香の国家統一購入価格は1グラム当たり400元(約7800円)だ。
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